Columns|コラム【自立】全5回

第5回(最終回) なんのために自立するのか

前回は「経済的」「環境」「自己」からの自立のうち

「自己」からの自立という視点で

「自責」「他責」についてお話しました。


では果たして「自立」した生き方で

どうなんでしょう。

自分の人生を自分の手で創っていくことに

私自身は大きな意義を感じるので、

自分にあった生き方だと思います。


先日TVでみたNHKスペシャルで

「人は人同士の協調による社会を形成することで

自然界で生き抜くすべを身につけた」

という見解を述べている方がいらっしゃいました。

確かに人間はいろいろな道具や武器を使って

生態系の頂点に立つ肉食動物にも

勝つことができますが、

たった1人で何も道具を手にしない状態で

アマゾンのジャングルに放り出されたら、

生存率はかなり低いだろう、と想定できます。

単独では弱いから社会を作って

生き抜くというやり方をとったという考えに

私も共感できるところがあります。


これってすなわち「依存すること」で

生き抜くことを人類は選択した、

と見ることもできます。

完全な自立ではないんです。


実際「自立」を自覚してる私も

様々な人、組織、環境に自分が依存して生きています。

自立に対して「Yes or No」といった

単純な図式ではないのです。


生きるということは時間の消費だと思っています。

生き方として問われるのは

どうやって時間を消費していくことか、

でもあると思っています。


お金は無くしても戻ってくる可能性があるが、

時間は二度と戻ってきません。

だからこそ自分の時間を自分の人生の一部として

できるだけ有効に消費していきたい、

という生き方はあってもいいと思うし、

私自身そういう生き方をしていきたいと思っています。

「自立」は「時間を有効に消費する」

という生き方を支える概念の一つと考えます。


これは良い悪いの話ではなく、

生き方の一つです。

全く真逆の考え方、生き方もあり、

そういう生き方をできる範囲で受け入れることは

社会を形成して生きていく人として

大切な姿勢ではないかと思います。


次回は新しいシリーズをお届けします。





「第4回 自責と他責」

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